北風工房 Mariya ■■■更新:2011/12/013■■■ 北風工房 Mariya
■50■マイユニットのチャンバー修理
愛用のモーターパラグライダーのエンジンユニットのチャンバーが壊れてしまいました。
修理しなくても少しは大丈夫かなと思っていましたが、よくよく調べたらかなりひどい状況なので、早々に修理する事にしました。
11月14日風が悪そうだったので、修理作業に取り掛かりました。
1日で終わる予定が2日かかってしまいました。
サイレンサーの下のチャンバー部分にひびが入っているのを11月8日(日)フライト後に発見!
下の写真の黒い縦の部分です。(写真拡大)
ひびはサイレンサー取付部の下側にもおよんでいました。
なんでこんな所にひびが入るのか疑問でした。
取付部下側の拡大写真です。
よくよく調べてみると取付金具が割れていました。
取付部の拡大写真です。曲がりの部分が折れていました。
この割れがきっかけで、チャンバー部もひびが入ったようです。
長く使ったための疲労か?
サイレンサーの取付状態が悪く振動がでたのか?
この原因は修理途中で原因だと思われる事を発見!
チャンバーのひびを溶接して直そうと思いましたが取付台の下は溶接できそうにありません。
とりあえず、取り外さないと。
まずサイレンサーの取り外し。
次にチャンバーを取り外しました。
取り外したチャンバーです。
サイレンサーの取付部です。
まず、この部分を溶接してから、取付部を取ることにしました。
ひびの入って広がっている部分を針金で縛って締め、隙間をなくします。
この状態で溶接します。
溶接が終わりました。
溶接した取付部を切り離します。
取付金具を切り取ったところです。
取付金具があった下側です。
切り取った取付金具とチャンバー部です。
取付部はグラインダーに切削用の砥石をつけて、チャンバー本体を痛めないように、慎重に切削しました。
チャンバーのひびの入っている部分の塗料をサンダーで取りました。
ひびの状態がよく分かるようになりました。
取付台の下の部分です。
取付台の反対側です。
ひび割れ箇所と穴の開いた所を溶接しました。
思ったよりチャンバー本体の鉄板が薄いので、溶接途中でとけて何度も穴があいてしまいましたが何とか溶接で穴を塞ぎました。
初日の作業はここで終わりました。
2日目の作業
サイレンサーの取付台を溶接で取付ます。
取付台は横に補強の板を溶接しました。
穴が開いてしまった所など、へたくそな溶接になってしまいました。
同じ方向からの写真
反対側
横から
溶接作業終了後(塗装前)
反対側から
黒の耐熱塗料で塗装
チャンバーの塗装も終わってチャンバー部の修理は完了しました。
反対側から
次はサイレンサーの修理をする事になりました。
サイレンサーを取り外した時に、中のインナーパイプがゴロゴロしているので分解してみました。下の黒いパンチングの穴のあいたパイプがインナーパイプです。
本来はこのインナーパイプがサイレンサーの中心に固定されていないとまずいと思うのですが、簡単な溶接等で止まっていたものが取れてしまたのではないかと思われます。
サイレンサーの中はこんな感じでした。
黒くなったグラスウールが壁面についていました。
別の角度から
中を覗くとこんな感じでした。
サイレンサーの内側に付着したグラスウールをとってみました。
真っ黒でこんな状態でした。
なんとかしないとだめなのでインナーパイプを固定するインナーパイプ支持リングをスチールの空き缶で作る事にしました。これはグラスウールをバイクのパーツショップに買いに行った時に見てきたのを参考にしました。
スチールの空き缶は近所のビンカンボックスで探してきました。
空き缶をこんな風に切ってインナーチューブを通すための穴をあけます。
油性ペンでしるしをつけます。
こんな風に切り込みを入れます。
切り込みはルーターの円盤状の刃でカットしました。
使ったルーター 刃は違います。
切った所を写真のように曲げます。
インナーパイプに溶接されていたと思われるリングを、細い番線で固定します。
インナーチューブに作った支持リングを写真のように通します。
こんな感じです。
これに巻きつけるグラスウールをバイクのパーツショップで買ってきました。
約2000円程度でした。固定用のステンレスワイヤーもついています。
グラスウールはこんな感じです。
インナーチューブにグラスウールを巻きつけます。
拡大したところです。
写真のように巻きつけていきます。
巻きつけてインナーチューブ支持リングをつけた所です。
グラスウールの巻き方はきつく巻くより軟らかめに巻いた方が消音効果が高いとバイクのパーツ屋さんの店員が言っていました。それを参考に適当に巻きました。
付属のステンレスワイヤーでこれも適当に固定しました。
出来上がった物をサイレンサーの中にセットします。
セットし終わったところです。
排気側の蓋を閉めて完了です。
なんかいい具合にいったような気がします。
後はエンジンを回してテストするだけです。
不具合があれば簡単に取り出せるので手直しするだけです。
今回は、サイレンサーの内径と空き缶の外径がピッタンコだったので、ニコニコ状態でした。問題が無ければテストフライト後ニコニコで修理箇所を眺めていると思います。
サイレンサーについては全くの素人ですが、こんな感じでいいのか、仲間のバイクに詳しい先生に聞いてみようと思います。
最後にユニットに取付です。
取付前の上からの写真です。
取付が終了したところです。
上からの写真です。
取付が終了したチャンバーの修理箇所です。
別角度から
今回の作業は結局二日かかってしまいました。
とりあえず終わったのでやれやれです。
最近はコンディションもあまり良くなくて、なかなかテストができませんでしたが、
昨日、舞阪パラポートでフライトテストを行いいました。
30分以上のフライトを行いましたが特に問題もなくテストフライトは終了しました。
PS:忘れてましたが、今回のチャンバーにひびが入った原因は、サイレンサーのインナーチューブがとれてサイレンサーの中で振動しそれが原因でサイレンサー取付金具が折れそれによりチャンバーにひびが入ったのではないかと思いました。
修理その後
エンジンの調子が悪いので色々やってました。
チャンバー、マフラーも取り外したのでちょっと中を見てみました。(マフラーです。)
こんな状態になってました。
インナーのパイプ(パンチングパイプ)がこんな風になっていました。
空き缶で作った支持金具がガタガタに。
たぶん振動で穴が大きくなってしまったのだろうと思われます。
空き缶は鉄の厚みが薄いから強度がなかったのだと思います。
直さないとなんともなりまへん。
直してから2年が経過した状況です。
さあ修理です。
まずはパンチングパイプの支持金具を作らなくては!
ホームセンターで建築用のプレート(名前は不明)
電気配管用のジョイント(名前は不明)
上の材料からこんな物を作りました。
電気配管用のジョイントはパンチングパイプと同じ径の物を探しました。
カットしたジョイントとドーナツ状に切った板を溶接で止めました。
パンチングパイプにセットしました。
こんな感じです。
反対側の方です。
別角度から。
パンチングパイプを電気配管用のジョイントで作った部分に差し込んで固定しました。
ジョイントに開いていた穴とパンチングの穴を利用して、ずれないように針金で止めました。
空き缶で作った支持金具よりかなり頑丈になりました。
グラスウールを巻いてステンレスの針金で固定します。
これでマフラーのパイプに差し込んでセットします。
ジョイント金具で作った部分の外側もグラスウールをセットしました。
あまり意味がないかもしれませんが、パンチングパイプが中で踊るのを抑えれるような気がして!
マフラーのパイプにセットして終了です。
今回は全部作ったので、修理に使った材料費はちょっとですが(2〜300円程度かな?)
それから何日かして他の部品を買いにバイクのパーツショップにいったら、
出来あいですっぽり入りそうな補修うキットを2,000円ちょっとで売ってました。
次回修理する時はマフラーの径と長さを計って行って、会う物を探すのもいいかもと思いました。
当面はこのマフラーでフライトしながら様子を見るつもりです。
とりあえずはこれでおしまい!おしまい!
また使用レポートを載せるかも!!
掲載:2009/11/16
このページで使った溶接機はこれです。
SUZUKID(スズキッド) 半自動溶接機アーキュリー120 SAY-120 溶接器